車椅子で暮らせる家の間取りアイデアと実践ポイント

この記事では、車椅子利用者が自宅での生活を安心して過ごせるようにするための具体的な間取りの工夫や注意点をご紹介します。
バリアフリー住宅の知識を深めたいとお考えの方は、ご家族に高齢者の方がいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

□車椅子で暮らせる家の間取りに欠かせない工夫

車椅子利用者が快適に生活するためには、玄関、お風呂、トイレ、キッチンなど、生活空間のあらゆる場所に工夫が必要です。
それぞれの場所における具体的なポイントを見ていきましょう。

1: 玄関

車椅子での出入りをスムーズにするため、玄関周りは段差をなくすことが重要です。
スロープを設置する際は、車椅子がスムーズに上り下りできるよう、こう配を12分の1以下にするのがおすすめです。
また、玄関ドアは、車椅子利用者が楽に開閉できる引き戸を採用しましょう。
開き戸の場合、車椅子に乗ったままではドアが開きづらく、転倒のリスクも高まります。

2: お風呂

お風呂の出入り口は段差をなくし、転倒防止のために手すりを取り付けることが大切です。
床材は、滑りにくい素材を選び、水はけの良さも考慮しましょう。
浴室の深さは、車椅子利用者が楽に入浴できるよう、50cm前後と浅めに設計するのがおすすめです。

3: トイレ

トイレは、車椅子から移動しやすいように、室内を広く確保しましょう。
介助者の方がいる場合も考慮し、1.8m×1.8mの広さがあると安心です。
また、ドアは車椅子でも楽に開閉できる引き戸や折戸を採用しましょう。
寝室との距離を近くすることで、夜間にトイレに行く際も移動が楽になります。

□快適な車椅子生活を支える廊下幅と回遊性の高い間取り

車椅子利用者が快適に生活を送るためには、廊下幅や間取りにも工夫が必要です。
スムーズな移動を可能にする廊下幅と、行き止まりのない回遊性の高い間取りについて詳しく解説します。

1: 廊下幅

車椅子がスムーズに通行できる廊下幅は、一般的には900mm〜1200mm程度が推奨されています。
ただし、住宅の設計基準や構造によって、廊下幅が狭くなる場合もあります。
廊下幅が狭い場合は、車椅子の回転スペースを確保したり、廊下を広く確保できる間取り設計を検討したりする必要があります。

2: 回遊性

車椅子利用者がストレスなく生活するためには、行き止まりのない回遊性の高い間取りが重要です。
廊下や部屋の配置を工夫することで、車椅子で移動する際の負担を軽減できます。
例えば、家の中心に収納スペースを配置し、廊下と部屋でぐるっと囲むことで、行き止まりのない回遊動線を確保できます。

□まとめ

車椅子利用者が快適に暮らせる家を実現するには、玄関、お風呂、トイレ、キッチンなど、生活空間のあらゆる場所に工夫が必要です。
段差をなくしたり、手すりを取り付けたり、廊下幅を確保したり、回遊性の高い間取りにするなど、車椅子利用者の安全と快適性を考慮した設計が求められます。
この記事で紹介したポイントを参考に、ご家族にとって最適なバリアフリー住宅を設計してみてください。
桐生市で家づくりをお考えの方は、地域密着・高品質の当社までお気軽にご相談ください。